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書籍のご案内

日本医療の経済分析
  
宮本守著
A5判・上製・240頁
(本体3,200円+税)
ISBN 978-4-8115-7531-5 C1033
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内容概略
 これまでわが国で議論されてきた医療に関する諸問題、例えば、混合診療の解禁問題、病院の株式会社化、地方における医師不足問題、終末期医療をめぐる問題などを経済学の視点から分析したものである。混合診療解禁問題1つをとっても、医療機関側と患者側とでは意見が対立している。患者側からは混合診療の解禁を望む声が多く聞かれる。医療機関側も患者のためを思った見解であるだけに一層議論を複雑にしている。本書では、利害関係者全体の利益を最大にするという基準のもとで、混合診療の解禁は望ましいかどうかを判断している。一定の条件のもとでは、混合診療を解禁することが望ましい。地方における医師不足問題では、医師数を単に増やしただけでは解決されないことが示されている。また、終末期医療は国民医療費を増大させるだけで無意味との議論もあるが、条件次第では国民全体の福祉を増大させることもある。
 医療サービス市場(=医療分野)は、今日最も規制の多い市場である。この市場も他の市場と同じように規制を撤廃すべきかどうか。病院の株式会社化は、まさにこの問題の具体的事例の代表格である。本書では、病院の株式会社化が患者の利益に必ずしも合致しない、と結論付けている。

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目次

はしがき
序章 本書の概要
  1 各章の概説
  2 本書の読み方
  3 原論文一覧
第1章 患者のコンプライアンス
  1 はじめに
  2 医療サービス市場におけるモデル
  3 患者および病院の最適化行動
  4 病院の患者に対する態度の違いによる効果
  5 おわりに
第2章 病院のコンプライアンス
  1 はじめに
  2 モデル
  3 病院が完全に正直なケース
  4 保険者と病院とのゲーム論的行動
  5 均衡
  6 政府の罰金政策とその効果
  7 おわりに
  補論
第3章 病院の技術評価
  1 はじめに
  2 モデル
  3 病院の最適化行動
  4 おわりに
  補論 医療への成果主義導入問題
第4章 医師免許の更新制
  1 はじめに
  2 モデル
  3 医師の努力(e)の導入
  4 新技術に関する情報収集
  5 おわりに
  数学的補論:事後分布およびベイズ推定値の導出
第5章 先発薬と後発薬
  1 はじめに
  2 モデル
  3 政府のジェネリック医薬品使用拡大策の検討
  4 おわりに
第6章 混合診療の解禁問題
  1 はじめに
  2 モデル
  3 薬価収載申請のインセンティブ──混合診療解禁のケース
  4 政府は混合診療を解禁すべきか
  5 おわりに
第7章 病院の株式会社化
  1 はじめに
  2 モデル
  3 病院と株主の取引行動
  4 非効率的病院を参加させないケース
  5 おわりに
第8章 病院の待ち時間
  1 はじめに
  2 モデル
  3 病院の行動
  4 医療サービス市場が完全競争的(M/M/1(N)のケース)
  5 おわりに
第9章 地方における医師不足問題
  1 はじめに
  2 モデル;線形効用関数のケース
  3 社会的厚生関数の特定化
  4 対数型効用関数
  5 おわりに
第10章 終末期医療
  1 はじめに
  2 ターミナル患者はどのようなとき延命医療を選ぶのか
  3 延命医療は社会的厚生を高めるか
  4 おわりに
第11章 医療過誤と医師の技術
  1 はじめに
  2 医療過誤・医療事故に関する先行研究とわが国の現状
  3 モデル──いくつかの仮定
  4 分析
  5 社会的厚生に基づく賠償金の最適負担割合
  6 おわりに
参考文献
索引

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著者

宮本守著

宮本 守(みやもと まもる)
関東学院大学経済学部教授

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